保険業法改正における「証跡保存」の具体要件
金融庁ガイドラインに準拠したデータ管理体制
パブリックコメント結果で示された紙保管の要否・電子データ保存の基準・オプトアウトAIの重要性
金融庁は、改正保険業法施行規則および関連監督指針のパブリックコメント結果を公表しました。2028年3月1日(令和10年3月1日)の完全施行に伴い、乗り合い代理店には「意向把握」や「比較推奨の理由説明」を行ったプロセスを、立ち入り検査や内部監査時に確認できる状態で残す「証跡保存(ログ管理)」の体制整備が強く求められます。
① 顧客の主な意向
ヒアリングした顧客の当初意向、および相談プロセスの中で変化・定まった最終的な選別条件の記録。
② 意向把握の方法・手段
ヒアリングシート、対面スライダー選択、WEBフォーム等、どのような方法で意向を確認したかの記録。
③ 比較・選別の対象範囲
取り扱う保険契約のうち、顧客の意向に合致するものとして抽出・選別の対象とした商品の範囲。
④ 提示・推奨の基準と理由
なぜ特定の保険契約を選別・推薦したのか、客観的事実や顧客意向に対応する具体的で合理的な選定理由。
⑤ 説明内容の概要
顧客に対し、推奨理由や契約の概要、他社比較のポイント等をどのように分かりやすく説明したかの要点ログ。
金融庁の回答:「保存媒体・保存形式については、紙媒体に限りません。電子データ、システム入力記録、音声データ、録画データ等を用いることも考えられます。また、顧客の署名・押印付き書面を一律に求めるものではありません。」(パブコメNo.160より要約)
→ 署名捺印入りの紙管理は必須ではなく、システム上の入力ログや電子データ(PDF保存等)で事後検証が可能な状態で管理されていれば十分認められます。
金融庁の回答:「法令等に特段の定めがある場合を除き、一律の期間を求めるものではありません。各乗合代理店において、契約の性質、保険期間、事後検証の必要性等を踏まえ、合理的な保存期間を社内規則等で定め、適切に運用することが重要です。」(パブコメNo.160, 161より要約)
→ 一律の年数義務はありませんが、一般的には保険期間中〜満期後の一定期間を含めた合理的な保存期間を社内規定で定めて運用することとなります。
意向把握や推奨理由の作成に生成AIツールを利用する場合、入力した顧客のプライベートな情報(車両情報や既加入状況、顧客属性など)が、外部AIモデルの再学習データとして二次利用される製品はセキュリティ上使用できません。
金融機関・代理店においては、Google Enterprise API等を活用した「プロンプトデータが再学習に使われない(オプトアウト保証)」システム構造を採用することが、金融ガバナンスを担保する必須要件となります。
改ざん不可!Google Driveへログを自動暗号化保存
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