ハ方式廃止|比較推奨販売はどう変わる?2028年改正保険業法で求められる新ルール

【金融庁公式】パブリックコメント結果・改定府令公布

2028年3月1日施行!改正保険業法と
比較推奨ルールの全貌解説

代理店独自の選定基準(ハ方式)が完全廃止へ。「顧客本位の比較推奨」と「証跡保存」の最新要件を徹底整理

📢 金融庁より改正保険業法施行規則および監督指針が公布されました

金融庁は、乗り合い代理店における比較推奨販売の適正化に向けた「保険業法施行規則の一部を改正する内閣府令」および関連監督指針を公布しました。施行日は2028年3月1日(令和10年3月1日)となります。約1.5年の準備期間の中で、全代理店に社内規定の見直しとシステム対応が求められます。

改正保険業法における3つの最重要チェンジ
Point 1

「ハ方式」の完全廃止

従来の保険業法施行規則第227条の2第3項第4号「ハ(代理店独自の推奨理由)」が全廃されます。代理店都合の手数料や慣習に基づく商品選定は一切不可となります。

Point 2

顧客意向に沿った選別へ一本化

商品提案は、顧客が重視する条件(補償内容・保険料水準等)を事前に丁寧にヒアリングし、その意向に合致した合理的理由を説明する「イ方式・ロ方式」へ統一されます。

Point 3

事後的検証を可能にする「証跡管理」

どのような意向把握を行い、なぜその商品を提示・推奨したのかの全プロセスを、内部監査や立ち入り検査時に提示できる形で保存する体制が義務化されます。

2028年3月以降の提案手法(イ方式・ロ方式の整理)
分類概要求められる情報提供と理由説明
イ方式
(比較説明)
取扱う複数の保険契約の内容を並べて比較・説明する手法比較する事項や契約内容、商品特性の全体像を顧客に対して正確かつ包括的に示す。
ロ方式
(推奨販売)
顧客の意向に基づき比較可能な同種商品から絞り込んで提示する手法顧客の意向に沿った「合理的かつ一定の具体性を有する選別基準・推奨理由」を説明する。
パブリックコメント回答から紐解く現場の実務疑問
💬 疑問1:「顧客から『お任せ』『おすすめで良い』と言われたら?」

金融庁の回答:「顧客が『あなたに任せる』『おすすめを提示してほしい』と述べた場合であっても、その意思表示のみをもって、乗合代理店が任意に特定の保険会社を選別・推奨することは適切ではありません。」(パブコメNo.14, 21, 22より要約)
→ 顧客が「お任せ」と言った場合でも、補償や価格などの重視事項を例示して意向の形成・明確化に努めるプロセスが求められます。

💬 疑問2:「車販売店(ディーラー)等で、全社の見積を提示する必要はある?」

金融庁の回答:「全ての案件について、全ての取扱保険会社の商品を網羅的に見積り・説明することを一律に求めるものではありません。」(パブコメNo.24, 25より要約)
→ 顧客の意向や時間的負担に配慮し、ポイントを押さえた簡素な要点説明で絞り込むことも認められます。ただし、代理店の手数料都合で特定社へ誘導することは厳禁です。

💬 疑問3:「証跡(ログ)は紙で残さなければならない?」

金融庁の回答:「保存媒体・保存形式については、紙媒体に限りません。電子データ、システム入力記録、音声データ等を用いることも考えられます。」(パブコメNo.160より要約)
→ 顧客の主な意向、比較範囲、推奨理由などが事後に確認できれば、署名・押印なしのシステムログ(電子保存)で十分対応可能です。

2028年3月完全施行までの準備ロードマップ
2026年8月28日(公布完了)
改正府令・監督指針の正式公布

パブリックコメント結果が公表され、2028年3月1日施行が確定。

2026年9月 〜 2027年3月(フェーズ1)
現状の募集フロー点検 & システム選定

自社の推奨ルールの見直し、手入力に頼らない意向把握ツールの導入検討。

2027年4月 〜 2028年2月(フェーズ2)
社内規定の改定 & 募集人教育・テスト運用

新規定の策定と、AIツール等を活用した現場の意向把握ロールプレイングの実施。

2028年3月1日(完全施行)
新ルールでの比較推奨販売の完全義務化

ハ方式が完全廃止され、意向把握・証跡保存の運用が必須に。

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